内にあるもの

東方旅行に出かけたシャルル=エドゥアールは
この旅、最大の見所であるアテネに数週間を過ごすことになる。

彼は来る日も来る日も
パルテノン神殿を見続けた。

そして彼は気付いた。

パルテノンの美しさと力強さは、
ただ単に造形的なものに由来するのではなく、
精神的な次元に源がある。

アメリカのタイム誌が20世紀の重要人物100人の
うちの一人として選んだ彼こそ建築家ル・コルビュジェ。

この旅で彼の建築に対する大切な精神が出来上がる。

それまで、外観のデザインが内部の構造を左右していたスタイルが一変する。

『外部は内部の結果』

それが彼の理想になってゆく。

今、自分が作り出しているものは自分自身。
なにもごまかすことはできない。

小手先のテクニックでは本当の感動は生まれない。

誰かの心の支えにはならない。

すべて自分の真ん中から出てくる。

朝夕肝磨ち 浮世渡ら
『てぃんさぐぬ花』